稽古場レポート《 川口典成 》
本格的に稽古が始動し始めて二週間。
まずは早いとこ最後まで立ち稽古をしようということで、結構な速度で立ち稽古を進めております。現在、一通り最後まで立ち稽古を終了し、今週の末には荒通し(場面転換などは詰めていない状態でざっと最初から最後までシーンをノンストップでやること)を行おうと思っています。
実際に役者が動きはじめて強く感じたのが、『マシーン日記』という戯曲の展開の速さ!!あっというまに人間関係ががらっと変わっていきます。さまざまな「間」をぶっ飛ばして、どんどんとドラマが動くのです。
この「間」をどう埋めて行くのか、あるいはあえて埋めないのか。ここが稽古場での大きな作業となっていくことは間違いありません。
↑稽古風景(左が浅倉洋介さん、右が神保良介さん)
松尾スズキさんの『マシーン日記』。
再演をDVDで見ただけなのですが、実はこの再演の大阪公演、自分はチケットを買っていたのです。高校時代でありましたが、住んでいた広島から大阪まで出かけて行こうと期待に胸を高鳴らせていたのですが、部活の合宿が重なってしまって断念。変わりに京都に住んでいた姉がその公演を見に行ったという……。
そんな思い出もある『マシーン日記』。
松尾さんの演出では独自の笑いや過剰な演技態で物語を表現していきますが、今回は、登場人物4人の人間関係を明瞭に描いていこうとしております。「心臓の鼓動の聞こえてくる」マシーン日記。役者の息遣いのひとつひとつにまで物語を忍び込ませられればと考えておりますので、どうぞ、一味違った「松尾スズキ作品」をご期待いただければと思います。
↑食事風景(左が日ヶ久保香さん、右が古市海見子さん)
また、いままで川口演出の作品にさまざまな形で協力してくれている村上裕さんが、今作『マシーン日記』にも強力な助っ人として関わってくれることが決定しました。村上裕さんは現代芸術家。インスタレーション作品を作るかと思いきや、インプロのライブを行ったり、映画を撮ったりと、あらゆるフィールドを自在に活動しております。どんな活躍を見せてくれるのか、楽しみです(下の映像で歌っているのが村上さんです!)。